大容量のバッテリーはノートPCの駆動時間を長くしてくれますが、重量が嵩みます。最近はノートPC以外にもバッテリーを使える製品が増えてきています。
持ち運びながら使うモバイルノートPCではバッテリー駆動時間が重視されます。
モバイルを謳わないノートPCではカタログ値でも4時間以下となっている製品がほとんどですが、モバイルを謳うノートPCでは8時間以上のバッテリー駆動時間を持つ製品が数多くあります。
バッテリー駆動時間を延ばす方法は2つあります。
よくカタログ値のバッテリー駆動時間は当てにならないと言われますが、非現実的である代わりに限界値に近い値が出ています。つまり、何もしない状況でどこまで省電力にできているかという点では指標として機能しています。詳しくは下記のコラム「カタログ仕様に記載される駆動時間」をご覧になってください。
逆に消費電力の大きな主要パーツが省電力なものを使用しているからといって、全体で省電力なPCに仕上がっているとは限らないことに注意が必要です。つまり、部品仕様よりもバッテリー駆動時間の方がアテになる指標です。
筆者自身、主要なパーツが全て省電力なパーツで構成されているノートPCを購入した際に、所持していた古いモバイル機よりも消費電力が高かったことに驚いたことがあります。おそらく使用していない部分でも電力垂れ流しな楽した設計をしていたのでしょう。どう設定をいじっても全然消費電力が下がらない。そんな製品もあるものです。そして、確かにバッテリー駆動時間は古いモバイル機よりも短い値だったのでした。
画面が小さく(光らせる面積が少なくて済む)、あまり消費電力の高いパーツは使用されないネットブックやCULVなどではバッテリー駆動時間を重視するなら6セル、軽量であることを重視するなら3セルのリチウムイオンバッテリーを搭載するのが主流です。3セル分の差は150g前後の重量差を生みます。これだけ重くなってもバッテリー駆動時間を延ばしたいかどうかでどちらを選択すべきか決まります。これらの製品ではACアダプターも200g程度で済むケースが多いですから、ACアダプターも含めて何を持ち運ぶべきか検討すると良いでしょう
バッテリーの現況については下記のコラム「セル数と駆動時間」を参照ください。
最近ではノートPCのバッテリーをスマートフォンなどの充電に使用するなど、汎用バッテリーとして持ち運ぶ使い方もありますので、そういう用途もある場合は大容量バッテリーを選択すると良いでしょう。
充電機能についてはパワーオフUSB給電を参照ください。
カタログに記載される駆動時間はどういう基準で決められているのでしょうか?
多く見られるものにJEITA測定法というものがあります。詳細はこのキーワードで検索していただきたいのですが(直接リンクを禁じられていますので)液晶輝度20cd以上で320x240ドットのMPEG画像再生しっぱなしの駆動時間と最低液晶輝度でアイドル状態の駆動時間を平均したものです。
JEITA測定法であるかどうかにかかわらず、かなり緩い条件での駆動時間が記載されますので、実際の使用ではカタログ値どおりの駆動時間を達成することは困難です。
(オフィス等の蛍光灯の点いた部屋で液晶輝度20cdでは作業するのに不足と考えられます。また、近年では320x240ドット程度のMPEG画像の再生はかなり負荷が軽く、一般的な作業でもこれに匹敵する可能性があります。また、最低液晶輝度という条件では真っ暗に近い状態にできるノートPCの方が駆動時間で有利という結果になります。)
とはいえ、一定の目安にはなりますので、全くアテにできない情報というわけではありません。
(個人的な経験値としてカタログ値の6~7割位の時間は使用できそうな感じです。勿論やることによりけりなのですが)
ほとんどのノートPCではリチウムイオン(Li-ion)バッテリーを使用していて。多くのノートPCは単3乾電池を一回り大きくしたようなセルと呼ばれるものを複数個まとめてパックしています。
セルは1つで約3.6~3.7Vの電圧を発生し、約2,000~3,100mAhの容量を持っています。重さは大雑把に言って約50g弱です。これに制御基板と端子、ケースが付属するわけですね。
勿論製品によって差はあるのですが、3セルだと170g前後、4セルで220g前後、6セルで330g前後といったところでしょうか。
例えば6セルのバッテリでは2並列3直列で11.1V4,800mAhなどとなるわけですが、同じ6セルでも3並列2直列で7.4V7,200mAhなどとなっているかも知れません。どちらもほぼ同じ駆動時間を実現します。つまり、駆動時間はセル数にほぼ比例します。
ノートPCでは3~6セル辺りが主流なのですが、大量にバッテリを搭載するノートPCでは合計で12セルとかなるものもあります。
近年ではリチウムイオンポリマーと呼ばれるバッテリーを搭載したノートPCも増えてきています。形状自由度が高いのが特長で本体を薄くしたい場合に良く用いられるようです。こちらは形状自由度が高いため1セルでどの程度の容量といった指標が存在しません。